はじける笑顔 広がる健康の輪はじける笑顔 広がる健康の輪

 中国新聞社は広島県民の健康づくりに役立てようと、誰もが楽しく取り組める「広島県民体操第0〜4」を考案し、普及活動を展開しています。その一環として、このほど全県民を対象に動画コンテストを実施。さまざまな作品が寄せられ、審査の結果、3部門で最優秀賞と優秀賞を決定しました。審査員長の講評と最優秀賞受賞団体代表者のコメントを紹介します。

第0の部 最優秀賞第0の部 最優秀賞

吉田小 モーリーズ(安芸高田市)

安芸高田市立吉田中学校養護教諭
(元・安芸高田市立吉田小学校養護教諭)

出原 了子さん

優秀賞優秀賞
  • デイサービスこころ(広島市)
  • 小規模多機能ホーム 愛の郷駅家(福山市)

「座ってできる体操」アピール

保健委員を務める6年生7人が応募しました。委員会では2017年9月末から10月にかけて、けがをして保健室を利用した児童数や原因を調査。1日平均5人が来室し、転倒によるけがの多いことが分かりました。防止するには、足を踏ん張る筋肉や柔軟性を強化する必要があると話し合い、そのためのトレーニング法として県民体操に注目しました。休憩時間中に気軽に教室内で取り組めば体力アップにつながると考え「第0」を覚えて、皆に紹介しようと決めました。

7人は約2週間かけて振り付けをマスター。11月の朝会で、児童全員の前で調査結果を発表するとともに第0を披露しました。「両手をヘラにしてこすりんさい」など、広島弁の歌詞がユーモラスで「こんなに面白い体操があるんだ」と興味を持った児童も少なくありませんでした。その後、中国新聞で県民体操の動画コンテストを知り、せっかく覚えたのだからチャレンジしようと決めました。卒業が間近なので、思い出づくりの意味もあったかもしれません。以降ほぼ毎日その日に参加できるメンバー数人が保健室に集まって、DVDで動作をチェックしながら練習。第0は指先の運動から始まり、少しずつ全身運動に移行するので、無理なく体を動かせるのが良いですね。保健室から流れる県民体操のBGMを聴き、低学年の児童が見学に来て一緒に踊るなど、学年を超えた交流が生まれたのもうれしい効果の一つです。

動画は空き教室で撮影しました。県民体操は「椅子に座ってもできる体操」である点をアピールしようと、2人が座り、5人が立った状態で踊りました。だんだん息がぴったり合ってくるのを側で見ていて、日々感動していました。

皆で協力して一つのことに取り組み、成果を得た体験を今後の中学生活にも生かしてほしいと願っています。

最優秀賞:吉田小 モーリーズ


第1と第2の部 最優秀賞第1と第2の部 最優秀賞

広島県立呉南特別支援学校
高等部1年
(呉市)

知的障害部門高等部教諭

徳永 和美さん

優秀賞優秀賞
  • ひろみ幼稚園(広島市)

シーンに合わせ独自の演出

本校の高等部は2015年に設立したばかり。生徒たちの元気な姿を校外に発信したいとの思いから応募を決めました。参加したのは当時の1年生21人。DVDを見ながら、簡単な振り付けから覚えていきました。もみじまんじゅうをかたどるなど、県民体操にはユーモラスな動きが多く、生徒たちはすぐに気に入ったみたいです。より楽しい動画にするにはどうしたらいいか、教員と一緒に話し合い、全員で踊るパートと4、5人のグループで踊るパートに分けることにしました。映像に変化が生まれる上、動きの速い部分などは少人数の方がテンポを合わせやすいと考えたからです。歌詞に応じて、レモンやカキのかぶりものや、広島東洋カープのユニホームを着用するといったアイデアも出ました。

練習は約3週間、集中して取り組みました。踊っている姿をビデオで撮って動作を確認したり、皆で苦手な箇所を教え合ったりするなど、生徒自らがコミュニケーションを取りながら、力を合わせて取り組む様子を見てとてもうれしかったです。

本番は1時間半かけて撮影。全員で踊るパートは校庭で、グループごとのパートは廊下やスロープ、調理室、げた箱の前などで撮りました。まだ新しく、きれいな校舎を皆に見てほしいとの狙いもありました。路面電車をイメージしたシーンでは、竹ほうきを使って車輪の動きを演出。撮り終えた映像は教員が編集し、完成させました。

県民体操は一見、難しそうですが、繰り返し踊るうちに、上達できるように作っているのがすごいですね。振り付けが楽しいぶん、飽きにくく、続けやすいのではないでしょうか。

受賞の喜びは、生徒、保護者、教員、学校の皆で分かち合いました。参加した生徒らは2年生に進級。6月の運動会では県民体操を全校生徒や保護者の前で披露し、拍手喝采を浴びました。コンテストへの挑戦と受賞は、一人一人の自信につながるとともに、素晴らしい思い出になりました。

最優秀賞:広島県立呉南特別支援学校 高等部1年

優秀賞:ひろみ幼稚園


第1〜第4の部 最優秀賞第1〜第4の部 最優秀賞

庄原市立敷信みのり保育所
年長いなほ組
(庄原市)

職員

下舘 美代子さん

優秀賞優秀賞
  • Gスリー(広島文化学園短大保育学科)
    (広島市)

難しさが子どもたちの意欲に

きっかけは毎年10月に開く運動会でした。子どもたちと保護者、地域の人々が一緒に楽しめる催しができないかと考えていたところ、中国新聞の記事で県民体操を知り、プログラムに取り入れることにしました。夏に振り付けのDVDを取り寄せ、保護者に配布。各家庭で振り付けを覚えてもらうとともに、所内では毎夕、保護者が迎えに来るまでの待ち時間を利用して全員で練習しました。

最初にDVDを見た時は、「第1」「第2」を覚えるのが精いっぱいと思いました。でも、子どもたちはあっという間にマスター。リズムが速くなる第3、4になると、歓声を上げながら夢中で体を動かすので、第4までマスターすることができました。県民体操は、難しい振り付けも少なくありません。だからこそ、挑戦する面白さがあり、子どもたちも飽きなかったように思います。

お好み焼きやカキ、しまなみ海道、路面電車など、広島の名物や名所に関連した動作があるのも魅力です。形を子どもたちがしっかりイメージできるよう、実物の写真を見せて説明する時間も設けました。練習は年長「いなほ組」の24人がリーダー役を務め約2カ月間取り組み、本番に臨みました。

運動会のエンディングで参加者全員が踊り、大いに盛り上がりました。その後、地域でのイベントでも踊ったほか、3月の卒園式では「いなほ組」の子どもたちだけで披露。そのリハーサル時に撮影した動画を今回のコンテストに応募し、最優秀賞に選ばれました。楽しそうに踊っている姿が評価されたのかもしれません。保護者の皆さんも受賞をとても喜んでくれています。

新年度となった現在、毎月のお誕生会に皆で踊るなど、県民体操は当保育所の生活に欠かせないものとなっています。今秋の運動会でも皆で踊りたいですね。

最優秀賞:庄原市立敷信みのり保育所 年長いなほ組


審査員長講評審査員長講評

工夫凝らした力作ぞろい

ダンス講師(スタジオY運営)

木原 世宥子さん

保育所や幼稚園の幼児から小学生、高齢の方までさまざまな世代から動画が集まりました。まさに「誰もが気軽に体を動かせる」という県民体操のコンセプトにぴったり。作品はどれもが想像以上の出来栄えでした。背景に手作りのセットを使ったり、コスチュームを着用したり、立ち位置や撮るアングルにこだわったりするなど、それぞれが工夫を凝らしてあり感動しました。

審査に当たっては、体操としての動作ができているかどうかに特に注目しました。手足をちゃんと伸ばすなど、健康への効果を意識した動きを評価しました。チームの息が合っているか、踊りがそろっているかどうかもポイントの一つです。ただ、地域イベントなどで県民体操を指導している私にとっては、どの作品も参加した皆さんがとても楽しそうに体操していたのが何よりうれしいですね。

皆さんにはこれからも県民体操を継続して楽しんでいただき、身の回りや地域の人にどんどん勧め、広めてほしいと願っています。